海外移住! デスクトップPCを飛行機で持ち込む方法

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生活の拠点を移動させる時、家やオフィスでの作業環境そのままに作業する必要がある時、デスクトップPCをどのように持ち運ぶかはちょっとした課題になります。
ここでは私自身が実際に27inchサイズのiMacを飛行機の預け入れ荷物として海外に持ち運んだ方法についてお話しします(日本→ヨーロッパ。同一航空会社で乗り継ぎ1回)。




目次

検討した方法

①郵送する
精密機械(PC)に特化した個人向けのサービスを探すことが難しく、一社見積もり依頼しましたが出発日との兼ね合いで時間切れとなり断念。

②海外引っ越しサービスを利用する
持ち込む荷物がPCのみであることから除外。また単身向けプランとして少量の荷物を運ぶプランも存在しましたが、サービス停止中であったり、利用できるものが見つかりませんでした。

③スーツケースに入れて飛行機の預入荷物として持ち込む
コスト、手間を考えて最も手軽な手段。重量・大きさともにそれなりにあるので持ち運びの苦労とセキュリティ面で不安が残る。

これらを検討しましたが、見積もりを待ったり方法を探している時間的な余裕がなくなり、結果的に<③飛行機の預入荷物として持ち込む>を選ぶことにしました。




そのMacスタンド取り外せる?

出発のかなり前にiMacを持ち込む方法について調べていた際、実際に27inchサイズのiMacを預入荷物として持ち運んだ方のブログに行きつきました。具体的なスーツケースの商品名も紹介されていたので、他に良い方法が見つからなければそのスーツケースを買えばいいかと高を括っていました。

しかし私は重大な見逃しをしていたことに気づきます。その方のiMacはスタンドが取り外せるVESAマウントタイプのものだったのに対し、私のiMacはスタンドが固定されたものだったのです。
え、自分のMacはどっちだろう? と思った方、VESAマウントはモニターアームを取り付けるためのもので、意思を持って選ばなければおそらくノーマルなものを購入されたはずです。
取り外せそうに見えますが……無理です。

スタンドがなければ薄い長方形のモニターと同様なので、縦・横の長ささえクリアすれば良く、サイズに関してはスーツケース選びにそれほど困らないと思われます。




iMacサイズとスーツケース選び

スタンドのあるなしでスーツケースの選択肢にかなり違いが出てきます。では、Macのサイズと預け入れ荷物の制限サイズを比較してみましょう。
iMac 27inchサイズ
高さ:51.6cm

幅:65cm
スタンド奥行:20.3cm
重さ:8.92〜9.7kg
各航空会社の無料預け入れ荷物制限例 ※プレミアムエコノミー/エコノミーの場合
JAL国際線 [重量:23kg /3辺の和203cm以内(キャスター持ち手含)]
ANA国際線 [重量:23kg /3辺の和158cm以内(キャスター持ち手含)]
Turkish Airlines [重量:23kg/3辺の和158cm以内(キャスター持ち手含)]
*ITA Airways [重量:23kg/3辺の和158cm以内(キャスター持ち手含)]

*私が実際に利用したのはITA Airwaysのプレミアムエコノミー。23kg/3辺の和158cm以内×2つまで無料でしたので、一方に衣類や身の回りのもの、もう一方にPCのみ入れるという想定でした。

エコノミー、プレミアムエコノミーの場合、預け入れ荷物は<重量23kg/高さ・幅・奥行3辺158cm以内>が一般的のようです。iMac27inch 3辺の和は136.9cmなので本体サイズ自体はこの基準の範囲内ですが、長辺65cmをスーツケースの長辺に合わせるとして、幅51.6cm、奥行20.3cmの内寸を満たす製品を見つける必要があります。
しかしこの幅51.6cmがネックとなり、スーツケース探しが難航したため別の手段も考えました。



検討したスーツケース以外の選択肢

①27inch PC用のバッグ
車輪付きと手提げのみのタイプがあり、デスクに置いた状態そのままに運ぶことができます。
しかし、ソフトケースなのでもともと長距離の持ち運びは想定されていないと思われます。緩衝材で保護したとしても、預け入れ荷物にするにはあまりに心許ないので却下。

②機材用ハードケース
ペリカンのようなカメラ機材用のものや、アルミケースなどを想定しました。安全性の点では安心感が高まりますが、やはりこのように大きなサイズが見つからず、またかなり高額になることもあり断念。

③ダンボールやプラスチックケースなどに入れてカートにくくりつける
コミケ等で大量の本をダンボールに入れてキャリーカートで持ち運ぶ光景を見かけますが、それです。
iMac購入時のダンボールはそれこそ巨大で一人で持ち運ぶのは困難ですし、また適度なサイズのケースはなかなか見つからず。キャリーカートを実際に使用したこともなく様々な面で未知数のため却下。

このように様々な手段を検討した結果、コストや安全性を考え、規定外のサイズになったとしてもスーツケースに入れるのが無難だという結論に達しました。




実際に使用したスーツケース

iMacのサイズと預け入れ荷物の制限サイズを元にスーツケースを探しましたが、スタンドの存在によって必要な幅が広くなってしまう分、これを満たすものを見つけるのは困難でした。このことから<3辺の和158cm以内>の制限については除外し、とにかくスタンド付きのiMacが入るものを探しました(価格はできれば2〜3万円まで)。
その結果、実際に購入したものがこちらです。

 

【製品サイズ】
外寸[高さ:77cm 幅:53.5cm マチ:32.5cm(+3cm ※拡張時)]
総外寸 [高さ83cm 幅55cm マチ32.5cm(+3cm ※拡張時)]→3辺合計170.5cm

外寸ではネックであるiMacの高さ51.6cmをクリアしていますが、内寸は約50cmで少し足りません。ただ、マチがかなりあるので、なんとかなるだろうという想定で購入しました。ほかの製品もですが、内寸は記載されていないことが多いので外寸から推し量るしかありません。-3cmくらいは想定したほうが良いと思われます。

【経験上の注意点】実はこの商品を注文する前にamazonで別の商品を購入しましたが、ブラックフライデー期間だったことでweb上に掲載されていた配送日数よりも時間がかかるとショップから連絡がありました。商品到着予定日が私の出発日より後だったためキャンセルし、あらたに上記商品を注文したという経緯があります。お安いことはありがたいですが、セール期間は配達遅延が起こりうるので、出発間際の方は注意が必要です。




梱包方法

預け入れ荷物はそうそう一つ一つ丁寧に扱ってもらえるとは限りません。投げられる前提でそれなりの梱包をする必要があります。
①モニターを中心に厚手のプチプチ、ダンボールで本体を保護。
梱包状態1
②スーツケースの背骨(持ち手からつながる部分)がモニターに当たらないようクッションやダンボールを敷く。
梱包状態2

③PC本体を挿入。
ここがポイントなのですが、前述のとおりこのスーツケースではスタンドまでの長さが足りません。スタンドのちょうどケースのつなぎ目(硬い部分ではなく布地)に当たりますが、この状態で開閉には問題ありません。

梱包状態3

④PC本体が動かないよう四方、角に服や緩衝材を詰める。
梱包状態4



最後に

私はこのようにiMac27inchを海外へ持ち運び、現地到着から現在問題なく使用できています。リスクの大きい方法を取りたくありませんでしたが、現実的に選べる方法が結果的にこれしかなく、また用途に合うスーツケース探しにとても苦労したため、同じ状況の方がいらっしゃったら一つの情報として役立てていただければ幸いです。

注意点というか残念な点は、こういった商品はどうもそれほど数を作らず売り切れたら別のモデルを作るというようなサイクルで生産されているようで、ネット上に紹介されていても在庫切れや売り切れ、販売終了になっていることがままあります。

Youtubeで海外の方がスタンド付きのiMac27inchがすっぽり入るスーツケースを紹介されているのを見つけましたが、こちらも購入できない状態でした。ただ、その製品のメーカーが今回私が購入したスーツケースと同じメーカーだったので、もしこの商品が売り切れていたら同じメーカーさんで探してみるといいかもしれません。

今後Appleから27inch Macが出てくることはないかもしれないので、このような悩みもなくなるのかも……。

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